具体的には・・・
雨の日の1コマ
「ありがとうございました!」
と一人の生徒が授業を終え、教室を去って10分後
「センセーじいちゃんが家に入れてくれん~」
「なんで?」
「濡れた自転車のサドルをじいちゃんのパンツで拭いたら見つかって、マジ怒られました」
これが笑いの壷にはまり勉強中のある生徒があまりのおかしさに椅子から転げ落ちました。
「センセーどうしよう・・・家に帰れません・・・」
と教室の床に大の字に寝転がり嘆く彼
「素直に謝ればおじいちゃんも許してくれるやろ。っていうか床に寝転がったらジャージ汚れるけん」
「あ、このジャージですか?これ寝巻きなんで汚れても全然平気ですよ!」
「ね、寝巻き!?そのまま帰ってベッドで寝たらベッドとか汚れるやん。
しかもこの大雨やけん、泥とかはねて今日だけでそーとー汚れたっちゃない。
ま、帰ったら洗濯やな。」
「はい!センセー、オレ、寝巻きたくさん持ってるんで、大丈夫です!
具体的には・・・」
この”具体的”が彼の口から発せられた瞬間、教室の空気が一旦停止。
誰もが彼の辞書に”具体的”という言葉が載っていることに驚嘆し、
次にどのような表現が飛び出すのか固唾を呑んで見守ります。
次の瞬間
「・・・ハダカっすね。」
先程、堪らず椅子から転げ落ちた生徒
ツボどころか今回はホームランだったようで、笑いすぎて転げ落ちたと思ったら
笑いで苦しいのか跪き腹を抱えて立てなくなってしまいました。
意図せず、相手をここまで完膚なまでにノックアウトするとは恐るべし この男。
ハダカも広義にとらえると具体的な例の一つと言えばそうかもしれません。
念のため具体的の意味を尋ねると
「センセー、具体的って、なんか決まっていることを言うときに使うんじゃ・・・・」
∑( ̄[] ̄;)!ホエー!!
この後、国語の特訓が始まったのは言うまでもありません。
日本語は正しく使いましょうね。
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ぐたい‐てき【具体的】
[形動]はっきりとした実体を備えているさま。個々の事物に即しているさま。
「―な方法」「―に指示する」⇔抽象的。
例)私は小さくて丸いものが好きです。具体的には子犬とか、動物のぬいぐるみなどです。